エクスドット
eX.
eX.(エクスドット)は、作曲家・川島素晴山根明季子によって2007年4月からスタートした現代音楽のシリーズである。
実験性、体験性を重視した通常のライブに加え、experiment(実験)と称するレクチャーを併催し、多角的に掘り下げる。

eX.
川島素晴作品個展《Action Music》

2007年以来6年間、18回に及ぶ様々な現代音楽企画を遂行してきた eX.(エクスドット)だが、
主宰者である川島素晴と、山根明季子の二人展形式の回も2度ほど(eX.10 eX.14)行っている。
このほど、第19回を川島素晴個展、第20回を山根明季子個展とすることで、ひとまずの集大成を示したい。

2013年は川島素晴作品個展《Action Music》を開催する。
1994年に「演じる音楽=Action Music」を創作の根幹として掲げて以来、
それに基づく独自な音楽世界を探求してきた川島だが、今回は黎明期の作品の17-8年ぶりの再演を含んでいる。
また、1991年のアイデアである《Exhibition》(一音を一作品として展示する)もあるので、
大学入学前から書下ろし最新作に至る22年間の創作を俯瞰することとなる。
なお、《ポリプロソポス III 》(1995)については、初演当時に自分で担当した「声」のパートにブリッジしながら発声する箇所があり、
18年を経た今回の上演でそれが可能か否か、文字通り、体を張って挑む内容となっている。
体を張って頂くのは出演者の皆さんも同じで、超絶技巧はさることながら、中には走り回る曲まである。
選曲してみて、内容の強烈さに、自分でも怖気づくほどである。

「演じる音楽」とは、演奏行為単位の連接を音楽構築の基礎に据える考え方であり、「演奏行為の共有体験化」が前提となる。
つまり、見て、体験して、はじめて意味をなすものである。
聴くだけはもちろん、ネットで動画を見るだけでも伝わり得ない表現世界を、是非、体感しに来てください。

eX. 川島素晴


<live> 2013年3月21日(木)19時開演(18時半開場) 杉並公会堂・小ホール

当日:3000円 予約・前売:一般 2500円 全席自由 *ご予約はメール


------------プログラム------------

<オープニング>◆Fly High! ―from the North Island (2012)
   euph:小田倉翔 北田志織 tuba:星野高大 島崎智寛
 
*アンコン用作品を委嘱団体による演奏で。

1)フルートソロのためのエチュード「沼宮内伝説」(2006)

   fl:多久潤一朗
 
*岩手県沼宮内の大蛇伝説を、様々な奏法を駆使して表現。

2)マゎリンバ (2007)

   fl:多久潤一朗 mar:神田佳子
 
*マリンバの周囲を「まわり」ながら演奏。

3)ポリプロソポス III (1995)

   vn:亀井庸州 valve-slide trp:曽我部清典 篳篥:中村仁美 声:川島素晴 timp:神田佳子
 
*グリッサンドの視覚性について、バラバラな編成にて考察。

4)視覚リズム法 III / 2つの間奏、終結を伴う変奏曲第2番 (1996)

    t.sax:大石将紀 perc:神田佳子 actor:山根明季子
 
*動きを伴う場合とそうでない場合の、音の視覚性について。

5)三巳一体 (2013 / 初演)

   篳篥:中村仁美 ob:林憲秀 bsn:塚原里江
 
*二枚舌楽器3本を三巳(蛇)と見立てた、巳年ならではの新作。

6)Manic Psychosis IV (2006 / 日本初演)

   picc:多久潤一朗 vn:亀井庸州 ob:林憲秀 trp:曽我部清典 a.sax:大石将紀 hrn:里田泰昭 bsn:塚原里江
 
*超絶ソロ回しが徐々に重なっていって・・・。

<曲間随所に上演>◆Exhibition Ie (2013 / 初演)

[出演者全員]
 
*一音の持続が、一つの音響オブジェ作品たり得る、というアイデア。




<experiment> 2013年3月24日(日)17時半〜20時(←チラシ記載の時刻を変更しました!) STUDIO 1619
500円 定員20名(予約者優先入場制) *ご予約はメール

3月21日に上演した作品を中心に、川島素晴自身による自作解題を行う。






<当日配布したパンフレットpdf>
*インターネット・エクスプローラーで動作確認





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